子供を持つと、子供になにかを教える機会がぐんと増えます。そしてその中でも最初の難関とも言えるのが「自転車の乗り方」を教えること。わたし自身、実は自転車に乗れるようになったのが、周りの子供達よりも遅く、少し恥ずかしい経験をしましたこればかりは口で説明するだけではうまく乗れるようにはなりません。
今回は実体験をもとに、子供に自転車の乗り方を教える際に見ておくべきポイントをまとめました。
必要な身体能力を見極める・養う
自転車に乗るのに身体能力って関係ある?と疑問を持つ方もおられるでしょう。ですが、冷静に考えてみると、自転車の乗り方を教える前に、そもそも子供が自転車に乗るために必要な身体能力がまだ備わってないケースも十分に考えられます。その例を下に列挙します。
バランス感覚の欠如
バランス感覚は自転車に乗るために必要なもっとも想像しやすい身体能力です。小さな子供は体幹ができておらず、かつ体に対して頭の占める割合が大きいため高重心。そのためバランス感覚は大人よりも劣ります。スピードを出している間はバランスが取りやすい自転車ですが、漕ぎ出しの際、停止の際などは特にバランスをとることが難しいようです。ましてや車が行き交う一般道では、バランスを崩して転倒する可能性大。この見極めは子供が安全に自転車に乗るために必要な項目です。
体格が小さく、筋力が足りない
自転車を運転するために必要なバランス感覚とは対照的に、自転車を押したり、立ち止まる際には自転車そのものを支える必要があります。子供用の自転車と言っても重さは子供の体重に近いくらいの重量があります。そのため、自転車をしっかりと支えられるようになるまでは、子供の成長を待つしかありません。
また、ペダルを漕ぎ出すための筋力(止まっている自転車を動かす筋力)や、ブレーキを握りしめるための握力も必要です。実際に子供の成長を見ていると、走ったりボールを投げたりするよりもハードルは高く、ペダルを漕ぐ、ブレーキを握りしめて動いている自転車を停止させるという動作を安心して見られるようになったのは4歳半ごろでしょうか。身長でいうと100cmを超えたあたりでした。
子供のバランス感覚を養うにはどうすればいい?
それはペダルを漕がずに地面を蹴りながら勢いをつけ、左右にバランスを崩さずに乗る練習をすること。しかし、自転車に乗れないのに子供を自転車に乗せてトレーニングさせるなんて、当たり前のことしか言ってないじゃないか。と思った方も多いはず。確かにその通り。ですが、最近では「ストライダー」などのペダルなしで乗ることができるおもちゃが浸透しています。実際にうちの子供も2歳ごろからストライダーに乗り始め、4歳で自転車に乗ることができました。もちろん補助輪は一切使わず。
ストライダーに乗ることも、もちろん練習は必要ですが、自転車よりも軽く、ペダルも無いため邪魔なものがありません。つまり自転車よりも地面を蹴りやすく、弱い力で前に進むため、低年齢の子供・体の小さい子供の時から親しみやすい乗り物です。
- まずは子供の身長に合わせ、ハンドルとサドルの位置を調整させます
- そしてハンドルを両手で持ち、サドルにまたがらせます
- 次はいよいよ前に進む練習ですが、サドルに体重を預けた状態で地面を蹴ることは、最初のうちは結構難しいため、サドルに座らなくてもまたがってコロコロとストライダーを持って歩くような形になります
- ストライダーを押す力や支える力がこれくらい・・・と子供自身がわかるようになれば、サドルに腰をかけ歩くようになり、徐々に自然と地面を蹴り、両足を地面から離せるようになってきます
楽天やAmazonでも買えますし、廉価版(と言っていいのかわかりませんが)や類似品も格安で手に入る時代なので、子供の誕生日プレゼントやクリスマスプレゼントに買ってあげるのもおすすめです。しかし、ブレーキがないので急に止まれませんし、危険・安全という判断は子供には難しい事。安全な場所で親の目の届く範囲で遊ばせてくださいね。もちろんヘルメットも忘れずに。
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自転車に乗るための筋力のつけ方は?
子供に筋トレをさせるなんて私はおすすめしません。そのため、ペダルを漕ぐための筋力やブレーキを握りしめるための筋力などは自然に鍛えられるのを待つしかありません。強いて言うなら、体を動かして運動神経を発達させる以外に方法はないと思います。
順を追って教えていく
大人が自転車を見れば、
- 乗る前には自転車の向かって左側に立ち、ハンドルに手をかける。
- 自転車が倒れないようにハンドルを支え、右足を上げ、またがってサドルに座る。
- 片足をペダルにかけ、踏み込んで漕ぎ出す。
という順序が感覚的に体の各部位に伝達されます。文字に起こすと非常に回りくどく、ほんの数秒の動作が何十字という大げさな作業のように捕らえられてしまいます。
しかし、自転車を初めて与えられた子供は、「グネグネと曲がったフレームに丸い輪っかが2つ付いている何か」という視覚情報しか把握していません。そのためには、これは乗り物であり、またがって左右の足を交互に使ってペダルをこいで進む乗り物だという情報をまず植え付けなければなりません。そのためには自転車を子供に買い与えて、「ほら乗ってみて?」と乱暴に乗らせるのではく、やはり順を追って手取り足取り教えていくことをおすすめします。
- まずはハンドルを両手で握り、自転車の向かって左側に立つところから
- スタンドの上げ方や、自転車が倒れた時の起こし方など、子ども自身で出来る事が前提条件です
- そして足を上げ、サドルにまたがる
- 地面を蹴りだし、前に進む練習をして、ブレーキで止まるという一連の動作を教えます
もちろん、ストライダーでバランス感覚を鍛えておけば割と早くこのステップはクリアできるはず - 徐々にペダルを漕ぐ練習をして長距離の運転に慣らしていきましょう
- 公道に出る場合は、安全面に注意して、子供から目を離さないようにすることが大切です
このようにステップを踏んで説明していくと、かなり項目が多く大変そうに見えますが、1日で出来る範囲までやって、ダメならまたチャレンジすればいつかは乗れるようになる!それが自転車です。挫折するほど追い込むのではなく、嫌になったら今日はやめるという判断も重要です。パパ、ママもマイペースに子供たちに自転車の乗り方を教えるというイベントを楽しんでください。
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